浪花千栄子の自伝は生い立ち!子供時代のおちょやん生活が波乱万丈

この記事は5分で読めます

浪花千栄子アイキャッチ

新たにスタートしたNHK連続テレビ小説『おちょやん』
の主人公千代のモデルになった女性として注目
されているのが、昭和の名女優と謳われた浪花千栄子です。

彼女の半世紀以上前に書かれた自叙伝『水のように』
が『おちょやん』放送に合わせ復刊。

映画やドラマで名脇役として人気だった彼女の
人生や素の姿を映しだしており話題を呼んでいます。

浪花千栄子の生い立ち、彼女の自伝に見る波乱万丈の
子供時代やその人生についてお伝えします。

Sponsored Link

浪花千栄子のプロフィール

氏名:浪花千栄子(なにわちえこ)
本名:南口(なんこう)キクノ
生年月日:1907年11月19日
没年月日:1973年12月22日(66歳)
出生地:大阪府南河内郡大伴村大字板持
職業:女優
ジャンル:映画、テレビドラマ、舞台
主な作品:『祇園囃子』『蜘蛛巣城』
受賞:ブルーリボン賞(1953年『祇園囃子』)

浪花千栄子の生い立ち~子供時代

浪花千栄子は大阪府富田林市の金剛山の麓で
生まれ、4歳で優しかった母を亡くします。

その後は弟の世話や、生業としていた鶏の
行商のための養鶏にせっせと励む貧しい生活を
していました。

父親が再婚し、再婚相手と共に生活を始めますが
なじめず疎んじられた千栄子は、8歳で大阪道頓堀の
仕出し弁当屋に奉公に出ることになり、16歳に
なるまで重労働で過酷な日々を送ります。

時には千個以上もの重箱の弁当箱を配達し回収し
きれいに洗うことや、100合もの米を炊いたりし
主人や女中らにも、いじめられたりしたとか。

彼女は丁稚奉公に出された子供の頃から睡眠は
たった4時間、主人の命令でゴミの中の残飯を
食べさせられる
などの理不尽でつらい目に
遭います。

そんな過酷過ぎる毎日の中、ある時劇場への
弁当箱の回収に出たところ出会った芝居の魅力に
引き込まれ、夢中になります。

袖幕から覗き見た舞台は華やかで、役者の演技を
見てはセリフを覚え、演出や日々の演技の違いにも
気づくほど深い興味を持つようになりました。

つらい下女奉公も芝居を見れるならと、がんばる
千栄子でしたが、8年前別れた父が金の無心
やってきて主人から彼女の退職金をせしめ故郷の
富田林に連れ戻されてしまいました。

千栄子は、そのまま次の奉公先へ向かいますが、
父親は前払いの給金をもらうと、すぐまた消えて
しまう始末。

ですが彼女は前向きに新しい主人のもとで
思いやりに触れながら強く生きる決心をします。

浪花千栄子(おちょやん)は自伝そのもの

おちょやん
NHK朝ドラのタイトル「おちょやん」
「おちょぼさん」がなまった大阪ことばです。

当時の浪花千栄子のように幼いながら食い扶持を
減らす為に実家から働きに出され茶屋や料亭などで
働いている小さい女中さんを指す言葉だそうです。

まさにこの辺りが浪花千栄子の人生そのものを
ドラマにした「おちょやん」だったのですね。

ドラマでは主人公の竹井千代が奉公先に住み込みで
働き苦難の人生を経て女優となり成功するストーリー
展開ですが、そのモデルが浪花千栄子です。

後に千栄子は松竹新喜劇を夫と共に立ち上げ、
日本映画黄金期に重用され昭和の名女優と
なりました。

浪花千栄子の唯一の著作である自伝的エッセイ
『水のように』の復刊により、彼女の極貧幼少期
から奉公時代、女優になり結婚や離婚の失意を経て
開花するまでの波乱の半生が語られ話題になっています。

千栄子の半生は「おちょやん」を描いた自伝
そのもので、8歳で道頓堀の仕出し弁当屋に
奉公に出されたところからスタート。

その後、造り酒屋にも奉公しながら苦労の多い
時代を経験してきたこと、奉公に明け暮れ小学校も
卒業できなかったため新聞などを使い独学で文字を
習得したことなどが彼女の言葉で素直に語られています。

やがて京都で女給として働き役者の世界に足を
踏み入れますが、彼女の自伝の存在を知らなかった
人も多くその、おちょやんとしての生い立ちや人生に
新たなスポットライトが当たっています。

Sponsored Link

浪花千栄子の女優として生きる

18歳になり先々どこへ売られるか、わからない
と感じた千栄子は置手紙を置いて奉公先を後にし、
自分の力でやりたいことを探していきます。

千栄子はあてもなく向かった京都で紹介された
カフェで女給として働きますが、奉公の苦労で
崩れた容貌もきれいな晴れ着に化粧をしてみると
モダンな美人に変身し有頂天。

思い立ったら行動する彼女は、迷わずすぐ
カフェをやめて芸能プロダクションの新人募集に
応募
したところまさかの採用となり芸能界デビュー
することになります。

最初の芸名は三笠澄子でデビューしています。

ですがデビュー前にプロダクションは倒産、紹介で
芸術座出身の女優が率いる一座に身を寄せ、京都
三友劇場で人気女優の代役をつかみ初舞台に臨み
注目されます。

その後、難関と言われていた東亜キネマを紹介され、
期待の新人といわれ芸名も改め、香住千栄子となり
スクリーンデビューもします。

でも直ぐに経営不振からくる会社の不当な人員
整理に腹を立て、ついには辞表を出し退社し他の
プロダクションに移ります。

自身で女優としての最後の芸名、浪花千栄子に
改名
し、帝国キネマから最大手のプロダクション
松竹に移籍を果たした彼女は、松竹専属女優の
名誉を勝ち取ります。

「新潮座」「成美団」など関西新派の舞台に
上がるなど躍進し、25歳頃で既に中堅女優として
知られるところとなりました。

浪花千栄子の夫の裏切り

浪花千栄子は松竹入団後まもなく23歳で座長で
喜劇役者の渋谷天外と結婚し、20年間じ座長の
妻として懸命に一座のため、座員たちの面倒も
みるなどし尽くしました。

戦後、夫の天外が周囲の反対を押し切って、
自分の劇団「すいーと・ほーむ」を旗揚げ。

この時、松竹を離れた時も彼女は行動を
共にし彼の才能を信じ支えようとしたのでした。

その後、天外が再び松竹に戻り松竹新喜劇が
結成されることになり、上方喜劇を代表する
劇団として華やかなデビューを飾ります。

にもかかわらず2人は離婚することになります。

その理由こそ浪花千栄子が40代の頃、天外も
浪花千栄子自身も、かわいがっていた劇団の
若手女優九重京子と愛人関係になり、子供が
できたことが原因
でした。

心身共に尽くした夫天外に裏切られる形となった
千栄子は、それでも演技が出来るなら、と理不尽な
環境にも目をつむり別居生活をしながら、芝居を
続けます。

たが、松竹新喜劇の見せ場である丁々発止の
アドリブを天外が避けるようになったことで
退団を決め、松竹新喜劇を離れることにします。

お互いの関係が、ぎくしゃくした中では役を
演じきれず、彼女が夫の芸の支障にならないように
という配慮だったのでしょう。

ショックが大きく失意の底にあった彼女は一時的に
行方不明かという状態になります。

それでも演じる事を諦めなかった浪花千栄子は女優
として復帰し松竹離脱後も芸の幅を広め、女主人から
ヤクザの親分、老婆など多彩な役柄に臨み、豊富な
経験から舞台に欠かせない女優として信頼を集めました。

戦後のNHKラジオドラマ「アチャコ青春手帖」
「お父さんはお人好し」の大阪弁で全国的な
人気となり大阪のお母さんと呼ばれました。

1970年以降はテレビの時代に入りますが、関西
地区で最高視聴率38%を記録した人気ドラマ
『細うで繁盛記』に主人公の祖母役で好評を
博すなど多くの場で活躍し、映画も数々の名監督に
呼ばれ出演しました。

Sponsored Link

浪花千栄子の最後

苦労の絶えない波乱の人生を歩いてきた
浪花千栄子は亡くなる2日前、夕方「しんどい」
と横になり、京都の嵐山の自宅で静かに亡くなった
そうです。

1973年、消化管出血のため66歳でこの世を
去りました。

元夫の渋谷天外は朝日新聞の追悼記事で

「あの人は、自分の芸をいつも大切にして人にあげようとしませんでしたが、とうとうその芸も過去の世界へ行ってしまった。」

とコメントしそのはかない人生を惜しんでいます。

名助演女優として半世紀を経てまた再び
脚光を浴びようとしている浪花千栄子の
波乱の人生。

つらく悲しい始まりでしたが努力を欠かさずにいた
報いか、いつも唐突な出会いや新しい運命が訪れ、
芸道に導かれた世界を懸命に生きた人であるといえます。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

水のように [ 浪花千栄子 ]
価格:1430円(税込、送料無料) (2020/12/5時点)

おわりに

NHK朝ドラ「おちょやん」の実在モデルである昭和の名バイプレイヤー浪花千栄子の生い立ちが、彼女の自伝の中で語られており、その過酷なおちょやんとしての奉公時代や女優時代などの波乱万丈の人生が再び話題となっています。
千栄子が奉公の中で劇的な芝居との出会いを得、結婚から離婚、失意を乗り越え女優の道にまい進していった道のりは平たんではなかったはずですが、誰からも必要とされる女優となり極めた芸と共に空に帰っていきました。おちょやんこと、浪花千栄子の生涯は早すぎるものでしたが、天上でもまだまだ屈託のない笑いを振りまいているような気がします。


  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

関連記事

  1. 岩下志麻アイキャッチ
  2. 高橋メアリージュンアイキャッチ
  3. 香川照之アイキャッチー
  4. 赤井英和アイキャッチー
  5. 篠原涼子
  6. 大東駿介アイキャッチ
  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。