秋葉原の交差点にトラックで突っ込み数人跳ね飛ばした後無差別に多くの人へ、切りかかるという凄惨な秋葉原通り魔事件を起こした加藤智大死刑因。
そこには単なる精神異常者として片づけるには笑えない生い立ちと、母親の異常なまでの教育方針や事件後の両親の離婚と、自らの命を絶った弟の壮絶な家族崩壊とそうならざる得なかった母親との悲劇ともいえる生い立ちを追ってみよう~
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秋葉原通り魔殺人事件
秋葉原通り魔殺人事件とは、2008年の6月に東京秋葉原で起きた通り魔殺傷事件として世間を騒がせた事件です。
秋葉原無差別殺傷事件と称される事が多いようです。
真昼間の神田明神通りと中央通りの交差点で、元自動車工場派遣社員の加藤智大の運転するトラックが、青信号を横断中の歩行者5人を跳ね飛ばす大事故を起こします。
そのトラックは対向車線に信号待ちで止まっていたタクシーと接触して停車しましたが、運転していた加藤智大は降車した後、救助に駆け付けた通行人や警察官ら17人を、持っていたダガーで立て続けに殺傷しました。
駆け付けた警察官にもダガーで切りつけるなどして暴れまわり、最後には拳銃の銃口を向けられ、武器を捨てなければ発砲するとの通告まで行われた。
その後武器を捨てた加藤智大は取り押さえられ現行犯逮捕となった。
この大捕物劇とも言える出来事は、わずか10分間ほどの間のものだったといいます。
加藤智大の生い立ち~母親に異常なネグレスト
激しい凶行に及んだ加藤智大の生い立ちを調べてみると
「あの母親の息子として生まれた事が第一の不幸だと思う」という意見が散見されます。
加藤智大の母親は、教育熱心な母親として有名であったそうです。
非情に良い捉え方をしたら~ですが…現実的には酷いネグレストだったようです。
加藤死刑因は幼少時から厳しく育てられ、青森県で冬の寒い日に薄着で外に立たされていたのを近所の人が見たという話もあります。
小学生の頃から珠算やスイミングスクールや学習塾に通わされた、というのはまだしも、友人の家に遊びに行くことも、友人を家に招くことも禁止されていたようです。
その教育方針は極端すぎるネグレストで九九が言えない息子を風呂に沈めたり、食事の食べる速度が遅いと言っては新聞に食べる分の食事をぶちまけて犬のように食べさせたりと、まさに異常レベル。
およそ人格形成されるだろう幼少期から思春期にかけての、一番の影響を受けるであろう実母からの壮絶なネグレストは虐待レベルでの日常生活を送っていた事が明らかとなっています。
常に母親は子供に完璧を求めそれが出来ない時は容赦なく叩きのめす、という幼少期からの異常な教育方針が一番身近であるはずの母親として強烈な人格形成に影響を及ばせたといわざる得ないでしょう。
加藤死刑因の母親なりに息子の将来を思っての事だったのかもしれませんが、その行為の数々はあまりに常軌を規した行為の連続だったのです。
例えば作文を書く。字が汚い。すると、通常であれば「もう一度書き直してみたら?」のレベルが妥当ではと思いますが加藤死刑因の母親っは違います。
修正するのではなく、破棄。ゴミ箱に捨てて最初から書き直させた。
つまりは全否定した。
本を買うのも禁止。
何かが欲しい時は感想文を書かせたそうです。
そうです、『何故欲しいのか?そして何が欲しいのか?』
彼女は息子の意思と意見を全て全否定、そして全人格や行動を全て把握しようとします。
作文や絵画には、先生受け良いようにと親の検閲が入り書き方などを指示されたとも言われています。
男女交際も禁止だったとか。
1982年生まれの加藤死刑因に家に1台あったテレビも見れる番組を全て限定。
見て良いと許可された番組は日本昔ばなしとドラえもんだけだったそうです・・・
しかもこれが高校2年生まで続いたと言われます・・・
高校2年です。
母親の作文指導時のエピソードにも強烈なものがあり「この熟語を使った意図は?」などの質問に対し10秒以内に答えられないとビンタが飛んでくるのです。
この正解の無さそうな答えの正解は、もちろん「母好みの答え」であり「教師受けする答え」であったそうです。
この強烈過ぎるエピソードの数々の締めに食事時の出来事を。
食事の最中に母親が激昂。
兄智大に対して激昂したらしく、いきなり食卓から廊下に新聞を敷き詰め、その新聞の上にその晩の食事(ご飯、おかず、みそ汁)をバラまき
『そこで食べなさい』
そういい放ち、それを見ていた父親も止めるでもなく弟も口出し出来るわけも無く兄の智大は泣きながらその新聞紙にまかれた晩御飯を
這いつくばって食べたそうです・・・
そんな異常過ぎる(という表現が正しいのか解りませんが)教育のもと、県下一の進学校の青森高校に入学しますが優秀な生徒が集まる進学校内では加藤智大も埋没、成績も低迷してしまったそうです。
このギリギリの状態を保ちながらの加藤智大の精神状態は高校での成績低迷で一気に歯車が狂い始めます。
ずっとこらえてきたものが一気に爆発しだすのです。
その頃から加藤智大は母に暴力をふるったり、教室の窓ガラスを素手で割ったりするようになります。
県下一の進学校に在籍していたのだから、大学に進学することも十分可能であったと思われますが岐阜の短大を進路に選びます。
4年制大学ではなく短期大学を選んだのは、学歴社会を意識した教育方針を持っていた母に対する反発だったのではないかとの意見があります。
その証拠の一端として挙げられているのが、高校卒業の際に生徒会誌に残した言葉
「ワタシはアナタの人形じゃない。赤い瞳の少女(三人目)」
というもので、これはアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」に登場する少女が、理不尽な戦いを強いる司令官に告げた決別の言葉だそうです。
この頃から智大死刑因の心の慟哭が叫ばれていたのでしょう。
ただ誰もそれに気が付きませんが・・・・
逮捕された後、3か月にわたる精神鑑定の結果「完全な責任能力あり」との鑑定結果が出され殺人・殺人未遂・公務執行妨害・銃刀法違反での起訴が行われました。
第一審東京地方裁判所で死刑を求刑され、求刑通り死刑が言い渡されます。
第二審東京高等裁判所でも、第一審の死刑判決が支持されます。
最高裁判所でも被告側の上告は棄却されて
2015年2月2日死刑が確定しました。
加藤智大の事件後の両親
秋葉原事件の後、加藤智大の両親はテレビカメラの前で謝罪を行いますが、最後の方ではがっくりと膝をついて地面に座り込んでしまった母親と、それを抱えて家に入る父親の姿が映されました。
事件後に家族はすぐ引っ越し、各地を転々とすることになったようです。
その後に両親は離婚し、父親は勤めていた信用金庫を辞め実家に帰ってくらしているそうです。
母親は秋葉原事件後に精神を病み、精神病院に入院して一時面会謝絶になる程酷かったとの話もあります。
その後快復されたのかは不明です。
加藤智大の弟の自殺
加藤智大には弟さんが居ましたが、その弟さんが事件の6年後に自殺をしたという報道がされました。
その報道の中に、弟が残したコメントが紹介されていたのですがなんとも悲しく、寂しい言葉でした。
「あれから6年近くの月日が経ち、自分はやっぱり犯人の弟なんだと思い知りました。加害者の家族というのは、幸せになっちゃいけないんです。それが現実。僕は生きることを諦めようと決めました。死ぬ理由に勝る、生きる理由が無いんです。どう考えても浮かばない。何かありますが。あるなら教えてください」
弟さんはこの1週間後、自らの命を絶ってしまいました。
弟さんは兄智大が犯した事件によって職を失い、住む所も転々とし、やっと就いた職場にもマスコミに寄られ、職さえも転々としなければならなかったそうです。
ある時から心を開いて話ができる女性と出会い交際が始まります。
彼女の両親も、事情を知りつつも交際には反対しなかったようですが、いざ「結婚」という話が出たとたんに猛反対されたといいます。
彼女も悩んでイライラしたりすることが増えて来たそうで、ある時、彼女の口から決定的な言葉が出たそうです。
「一家揃って異常なんだよ、あなたの家族は」
弟さんは、この言葉を聞いてから「もう他人と深くかかわるのはやめよう」と決意したそうです。
弟さんは命を絶つ前に、兄智大と面会したいと願い、50通以上の手紙を出したそうですが、兄からの返事は1度もなかったそうです。
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おわりに
弟さんの言葉は心にきます。とはいえ、被害に遭われた方々にとっては、ただの迷惑どころの話ではないわけですよね。いつも思うのが子供は親を選べない。もしもあなたがこの母親の子供だったなら?私が加藤智大なら?まともな精神状態を保てる自信はありますか?とは言え何の罪もない人を巻き込んだ事件を起こした加藤智大は許されるべき人間ではありません、死刑が全うだと言えるでしょう。でもあまりにもその背景に誰もが深くかかわり1番の理解を求めるであろう母親が加藤智大の母親なら~と考えると加藤智大もまた広い意味での被害者にままならないと言えるでしょう。毒親。この母親じゃなかったら~そう思えるのは私だけでしょうか。
コメント
初めて、彼の本当の生い立ちを知りました。
殺人を犯したことは、決して許されないことですが、
この親のもとに生まれて来なければ、
きっと違う人生があったのかもしれないですね。
コメントありがとうございます。
同感です。
私も、そう思う事が何度もありました。
やはり、子供は親を選べませんので、大きな意味での被害者でもあるのかな~と
親の与える影響は図りしれません。そして幸運にもまともな両親の元誕生出来た
自分の人生に感謝しなければ~と見直すきっかけにもなりました。
母親のせいにして、そこで終わりにしてるけど
誰一人として何故母親がそういう性格になったのかは誰も心を寄せていない。
虐待は連鎖ですよ。
母親だって虐待の被害者です。
加藤智大が被害者で母親だけを悪の元凶みたいな考え方はまさに男の幼児性しか感じないですね。
父親には何の責任はないんですか?
コメントありがとうございます。
管理人のさゆりと言います。
おっしゃる通り虐待は連鎖している可能性がとても高いと言われていますね。
加藤智大さんの母親にも、もしかしたら、、そうした過去があったのかもしれません
が、だからと言って息子である加藤智大に、したであろう行為が許されるのか?と
言えば、そこは違うかなとも思います。
負の連鎖を止める事が出来なかった母親にも最大の責任がある。そう思います。
そして当然加藤智大さんの父親に責任が無かったとも個人的にも考えておりません。
当然見てみぬふりをしたであろう、父親も同罪ではないでしょうか・・・
とは言え、目立つ情報では、圧倒的に母親の過去の情報が多かったのでメイン情報と
なってしまったかもしれません。
今後は一層、色々な視点から情報発信したいと考えております。
今後共宜しくお願いします。
凄い…
俺の母親とおんなじだ…。俺の母親も全部を否定する人だった。
発言も思考も思想も趣向も好みも過去も未来も俺に関係する全ての事や人をも全否定する人間だった。否定文しか使わない。
発言すると全否定される。動くと全否定される。考えてる事や性格や人間性も全否定される。結局俺は子供のころ無口になり、作文はただの一言も書くことができなくなった。鏡も見ることもできなくなった。
俺は精神が錯乱し事件を起こし入院した。
その後はhiphopと出会い、人生楽しくやってる。
親は2人ともまだ生きてる。(父親も最悪な人間。4リットルの焼酎を2,3日で飲む生活をもう何十年もやってる。)
俺は上京し連絡はとってない。
この街の人達の暖かみに触れてこの街が本当に好きだ。
俺は生涯親親戚と連絡をとるつもりはない。葬式も出るわけない。1秒でも早く死んで欲しいと思ってる。死んだら許せるような恨みではない。死んでから10年20年たってやっと初めて許せるようになるんだと思う。だからまず早く死んで欲しい。
俺は結婚するつもりも子供も作るつもりはない。この一族は俺の代で終わらせる。よくわからない珍しいこの名字の一族は。
他人のことは全てを全否定するくせに、自分のことは完全秘密主義。親戚のおじさんが死んでも、隠し通すイカれた一族。つうかお前らがやったんじゃねえの?って言いたくなるような。
おじさん半身不随になって喋れなくなって入院してたのに、「死ぬ直前にこう言ってたんだ」とか抜かすカスみたいな一族。
毒でも盛って半身不随にしたんじゃねえの?死人に口無しの意味を初めて知ったよ。
俺は街で育ったが、親の出身は八雲町とかいう民家が存在していないような場所で生まれ、なぜか資産家という怪しい人達。
80年代俺が子供のころアカスリとかの文化を知ってて自宅で風呂入るときは必ずやってたほんとに日本人かどうか疑いたくなる一族。おばは養子を作ったり、戸籍ロンダリングでもやってんじゃねぇかという。
この一族は俺の代で終わらせる。この名字も。
俺はこの加藤に心から同情する。
ひとつでも、あなたに笑顔や暖かい気持ちになることがありますように。