埼玉県大宮のビルで、22歳の会社員金
井貴美香さんが元交際相手の鳥山裕哉容疑者に
首と胸を切りつけられて殺害されるという
ショッキングな事件が発生しました。
元交際相手の鳥山裕哉容疑者が現行犯逮捕され
真相が徐々に明らかになってきています。
鳥山裕哉容疑者の生い立ちや筑波大学出のエリート
市役所員の殺害理由と事件の闇を探ってみました。
鳥山裕哉の元カノ金井貴美香さん殺害事件概要
2019年1月23日、夕方待ち構えるように
その事件は起きました。
埼玉県さいたま市大宮のビル5階で被害者女性が
切りつけられ、駆け付けた警察官によって
鳥山裕哉容疑者(25)が殺人未遂の現行犯で
逮捕されました。
背後から羽交い絞めにし、首と胸を刺すという
残忍な犯行でした。
女性は金井貴美香さん(22)で、現場は金井さんの
勤務先の会社でした。
すぐに病院に運ばれましたが、約1時間後に
搬送先で死亡しました。
鳥山裕哉容疑者は刃渡り20cmの包丁を持っており
金井貴美香さんの首と胸を殺意を持って切りつけた
ことを認めています。
二人は2018年の春ごろから交際していましたが
今年の9月頃から別れ話がこじれてトラブルになり
鳥山裕哉容疑者が金井さんに暴力をふるったり
つきまとったりするなどし、金井さんは何度も
警察にも相談していました。
事件数日前には父親同伴のもとで話し合いが行われ
一旦は解決するかに見えました。
しかし、事件前日に鳥山裕哉容疑者はまたしても
金井さんのもとを訪れ、首をしめて殴るなど暴行を
加えたため、金井さんは23日に再度警察へ行き
被害届を出す予定だったそうです。
もしもあと数時間、警察へ行くのが早かったなら
この事件は起きなかったのかもしれません。
今となっては悔やんでも悔やみきれない
出来事となってしまいました。
金井貴美香さんのご冥福をお祈りいたします。
鳥山裕哉の生い立ち~筑波大学出の華麗な経歴
鳥山裕哉容疑者は、事件当時群馬県前橋市
役所の職員でした。
建設部道路管理課に勤務する公務員で、技師として
2018年4月から勤務していたそうです。
出身も群馬県前橋市で、群馬県立前橋高等学校という
公立の男子校を卒業しています。
この高校は群馬県内でも屈指の進学校として
知られておりその偏差値も68と言われる程かなり
の優秀な学校だったことが分かります。
卒業生には元総理大臣や国会議員、スポーツ選手や
アナウンサーなどがおり、数多くの有名人を輩出した
文武両道の学校としても有名です。
そんな名門校卒業後は、1年の浪人はしたものの
国立筑波大学へと進学しました。
大学では都市防災研究室で、災害対策等について
研究していたそうです。
在学中に前橋市役所の採用試験に受かりったからか
何故か大学は卒業を待たずに中退という形を
とりました。
そして同じ群馬県出身である金井貴美香さんと
出会い、昨年春から交際するようになります。
名門高校、国立大学、そして公務員という絵に
描いたような超エリート経歴であるのに、なぜ
こんな犯行を起こしてしまったのでしょうか。
これらの経歴から考えても大人しく幼少期から
優秀だった鳥山容疑者は高校も男子校と女性との
交際も金井貴美香さんとの交際が初めてだったのかも
しれません。
そして、エリートであるが故のプライドの
高さや人間関係で心を打ち明けて相談できる
友人なども居なかったのかもしれないと想像
してしまいます・・・
鳥山裕哉の性格は真面目で大人しい!
これほどの残忍な事件を起こした鳥山裕哉
容疑者ですが、周囲からは真面目で大人しい
性格だと思われていました。
勤務先の前橋市役所でも、勤務態度に問題は
なかったそうです。
金井さんに暴力をふるった次の日も、何食わぬ顔で
普段通り勤務していました。
ここから、内々に暴力性を秘めつつも表向きは
真面目で大人しく見せている鳥山裕哉容疑者の
二面性が垣間見られます。
鳥山裕哉容疑者の同級生からも、真面目な性格
だという話がテレビのインタビューで語られて
いました。
しかし一方では、裏があり変な方向に走ると
危なそうだという印象もあったそうです。
金井さんとは交際中からも暴力などの問題を
起こしていたそうで、数回警察に通報や相談
されていたそうです。
別れた当時から続いた執拗な金井さんへの執着ぶりは
完全にストーカー化していたせいか、警察も入って
金井さんの嫌がる行為をしないよう再三の注意を受けていた
矢先だったのです。
でもその際は、素直に聞き入れていたそうです。
しかし、何度も繰り返し同じような問題を
起こしていました。
おそらく、他人の前では素直でおとなしいフリをして
恋人や身内には高圧的な態度を取るという典型的な
内弁慶タイプだったのではないでしょうか。
それとも初めてできた彼女金井さんに夢中になるあまり
精神的にコントロール不能な状態になっていたのか・・・
今となっては恐ろしすぎる事件で彼の心の中には別れ話
が出た時から、感じた事の無い狂気は芽生えていたのかも
しれません・・・
鳥山裕哉の殺害後の供述「生きていられない」の闇
鳥山裕哉容疑者は、逮捕後に警察で
「別れ話のもつれで刺した。彼女なしでは生きていられない」
と供述しています。
内弁慶でプライドが高かった鳥山裕哉容疑者は
金井さんと付き合ううちにいつしか依存症のような
状態となってしまったのでしょう。
これは、ネガティブで心に闇を持った精神的に
自立できていない男性に多いと言われています。
心がまだ未熟なため、誰かに依存していないと不
安になってしまい、相手の愛情を求めすぎて束縛したり
つきまとい行為をするなど、徐々に過激な方向へ
エスカレートしてしまう状態です。
そして相手の気持ちが離れていくのがわかると、暴力に
訴えてでも自分の思い通りにしようとしたり、ストーカー
化する傾向があります。
実際に金井さんと交際中から暴力や嫌がらせで問題を
起こしていることがわかっており、警察からも危険視
されていました。
どうにも金井さんの愛情が戻らないことを悟った
鳥山裕哉容疑者は、ついに殺害を決意します。
事件当日は自身の勤務する市役所も、体調不良と偽り
仕事を昼に早退した鳥山裕哉容疑者。
既に彼の心の中には金井貴美香さん殺害を決意していた
のでしょう。
家から包丁を持ち出し、元カノの金井さんの
勤務先である大宮のビルで待ち伏せました。
事前に包丁を用意していたり、待ち伏せて
後ろから一切の迷いなく首と胸に深い傷を負わせ
襲ったことなどから、計画的な犯行であることに
間違いないとみられています。
歪んだ愛情の果ては、残酷な事件へと発展し
終わりを迎えてしまいました。
誰もが恋愛して一つや二つどうしようも無く恋焦がれる
相手に振られて死を意識する程落ち込む経験は珍しく
ありません。
だって人の心は変わるもの・・・
どうしようも無い事など異性との交際ではいくらでも
あるはずです。
鳥山容疑者も、コントロール不能な程金井貴美香さんを
愛していたのだろう~とは思うものの、あまりに歪んだ
愛情と執着は彼女の心を取り戻すどころか絶対的な恐怖の
存在へと変えてしまった。
もう二度と金井貴美香さんの心を取り戻す事は出来ない事を
しって「彼女なしでは生きていけない」と決意して彼女殺害に
いたった鳥山裕哉さんなのでしょうが・・・
何故自分でなく彼女を殺害したのか・・・
愛し過ぎた故の愛の恐慌だったのだろうと僅かに
共感もするものの、自分が自決すると至らなかった
心境に深い闇を感じてしまいます。
「彼女なしでは生きて行けない」に留まらない
「絶対誰にも渡さない」とも思える悪魔の如き思考に
憑りつかれて彼は最も愛した女性を手にかけてしまった。
狂った欲望を抑えられない程に・・・
金井貴美香さんの今際の際までの壮絶な恐怖と
無念で早すぎるその死に心よりご冥福をお祈りする
ばかりです。
そして鳥山裕哉の狂った歯車は一生付きまとう事に
なるのでしょう。
そして今塀の中で彼は何を想っているのか・・・
もしかしたら心から「ほっと」しているのかも
しれません・・・
自分自身を呪うように生きていくしか選択できなかった
彼にも僅かながら同情を覚えてしまいます。
ほんの僅かです・・・
おわりに
ひとりの身勝手な男の愛情の押しつけが、未来ある若い女性の命を奪う結果となってしまいました。
人の心はひと吹きの風で変わるもの~どうしてそう理解することが出来なかったのか鳥山裕哉の憑りつかれた鬼畜の仕業は全て最後の言葉に現れているのかもしれません。「彼女なしでは生きていけない」と思い込んだ一人の青年が一人の少女を殺害した。悲劇的な事件ですが男女が存在する以上はこうした行き違いは無くならないのかもしれません。今後の捜査で真相の解明が待たれると共に、ただただ被害者となった金井貴美香さんのご冥福をお祈りしたいと思います。
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