1995年に起きた大阪住吉区小6放火殺人事件の、冤罪で釈放された娘殺しの容疑者だった母親の青木恵子。
逮捕から20年ぶりに釈放された当時の内縁の夫、朴龍晧は本当に冤罪だったのか。
20年に渡る裁判の結果、証拠不十分として冤罪で釈放された事件の概要と、母親の青木恵子の生い立ちを追って見ましょう。
焼死体となり発見された、娘めぐみちゃんの遺体の解剖の結果明らかとなったのは、朴氏の精液が発見され養父からの性的暴行を受けていた事も明らかとなっています。
残された当時幼かった息子の今も同時に追って見ようと思います。
青木恵子の東住吉事件とは
1995年7月22日大阪府大阪市東住吉区にある住宅が燃え、入浴中だった長女の青木めぐみさん(当時11歳)が焼死体となり遺体が発見されます。
この当時、多額の借金を抱えていた2人は娘の、めぐみちゃんに高額の保険をかけていた事が発覚します。
その2人こそ実母の青木恵子と内縁の夫朴龍晧でした。
東住吉事件は当時大阪府大阪市東住吉区にある、住宅内のシャッター付き駐車場にいた青木恵子と朴龍晧が、自動車のガソリンを撒き火を付け住宅を全焼させ入浴中だった娘のめぐみさんを放火殺害したとされる事件です。
この二人には当時、約400万の借金があり、その借金返済の為娘に2000万もの生命保険金を掛け娘の死亡時には保険金を請求しています。
そして、あろう事か、事件後に4050万円のマンションを仮契約までしています・・・・
この事実だけでも限りなく黒としか考えられないと思うのですが・・・
このような経緯から警察は青木恵子らの犯行を疑い同年9月10日に逮捕するに至ります。
両親である二人がもし自分達に何かあった時の為に、保険金を掛けるなら分かりますが、まだ若いめぐみさんに借金がありながら2000万円もの高額保険金を掛けていた事から娘殺しの容疑を掛けられた事件です。
また特に青木恵子については、自分がお腹を痛めて産んだ娘が亡くなったのに、何故生命保険金の受け取りを希望したのでしょうか!?
そもそも最初から借金がある中、高額な保険金の対象にしていたところが、どうしても引っ掛かります。
こうしたことから一旦は最高裁で無期懲役が確定しますが、青木らは警察から自白の強要があったと無罪を主張します。
当時裁判長だった滝井繁男さんは、何か引っ掛かるところがあったらしく有罪になるのはおかしいと主張。
ただこの反対意見は裁判所調査官の妨害により、最終的には多数決で却下されます。
結果的に青木恵子と朴龍晧は20年と言う長期にわたる刑務所に拘束されることになります。
それでも彼女らは判決を不服として再審を請求した結果、2012年3月7日に大阪地裁は請求を認めます。
被告の自白に不自然な部分があった、というのも大きな要因でした。
続く3月29日に大阪地裁は無期懲役の執行停止を決定。
しかし判決を不服とした検索側が高裁に訴え出たことで決定が取り消されます。
これに対して被告側は上告しますが2012年9月18日に最高裁が棄却します。
これで終わりかと思いきや2015年10月23日には大阪高裁が、大阪地裁の決定を指示し刑の執行は同年10月26日に停止なり2016年8月10日には大阪地裁から無罪の判決が下ります。
こうした裁判過程の複雑さが、特徴の事件でもありますが判決確定後の今も尚多くの謎を残していることも事実です。
焼死と言う無残な死に方をした青木恵子の娘めぐみさんの焼死体の死亡解剖の結果、内縁の夫、朴龍晧の精液が確認されています。
つまりは、養父だった内縁の夫、朴龍晧は、めぐみちゃんの死の間際、わずか11歳だっためぐみちゃんに、性的暴行を繰り返していた事が発覚。
僅か11歳の子供に対する鬼畜の仕業、その後の放火による焼死体で発見された事を考えると、あまりにも短命であまりにも惨い最期としか言いようがありません。
被害者のめぐみちゃんが居ない今、未だに無実なのか否かの論争が一部では残っている事件なのです。
正直限りなく黒に近い白だったのでは、と今更ながら無罪が不可解過ぎる事件でもあります。
青木恵子の生い立ち
娘殺しの罪を着せられ、20年もの間獄中での生活を送った青山恵子、彼女は一体どのような生い立ちをしてきたのでしょうか。
まず彼女の過去を調べるにあたり1995年という時代を考える必要があります。
現在では何か変わったことをやると直ぐにネットから拡散するわけですが、当時はいまだインターネットというものがあまり広まっていませんでした。
僅かな情報では青木恵子は三人兄弟の末っ子として誕生し、上には兄が2人居た事が分かっています。
経歴で分かっているのは高校卒業と共に、恐らくは同級生だった旦那と知り合い卒業後すぐに元夫と同棲生活を開始。
その後子供が出来た事からも、すぐに結婚しますが結婚後は旦那のギャンブル好きが講じて、借金を抱えいたようです。
その為めぐみちゃんや、その下の弟を抱えて逼迫した家系を支える為に、恵子さん自身が昼はスーパーや喫茶店、夜はスナックで働くようになります。
ほどなく夫と離婚してホステスと客として知り合ったのが、事件当時内縁の夫だった朴氏だったそうです。
一見どこにでもありがちな、生い立ちの青木恵子ですが、何故子供の為に昼夜を問わず働く事が出来たのに、わざわざ内縁の夫朴を頼って生活をする必要があったのでしょう。
内縁の夫として家族同然の生活をしながら戸籍上、籍を入れなかったのは朴氏が韓国籍であり、そのせいで過去酷いイジメを受けた事から青木恵子ら親子に迷惑をかけたくなかった想いから~と言われています。
そんな想いがありながら、11歳のめぐみちゃんに性的暴行を加えたいた男です・・・
正直、何聞いても違和感しか残りません。
青木恵子の内縁の夫朴が娘にした愚業
冒頭でも記述しましたが、事件の冤罪はともかく、マスコミでも大きく報じられない、亡くなった娘めぐみちゃんに対する朴の性的暴行問題。
青木恵子と共に最終的に無罪となった朴龍晧は、亡くなった青木めぐみさんに対して性的暴行をしたという事実があります。
これは朴本人も認めていることで、火災が起きたあの日にも、嫌がるめぐみさんを強姦しています。
この日以外にも常日頃から性的虐待をしていたそうですから、娘を大切にするより自分の欲望をを強制していたのは明らかです。
朴は事件後、自分の命を投げ捨ててでも娘を助けたかったと必死な様子で話していたそうですが、事件当日に強姦したにも関わらずの、このセリフには違和感しか感じられません。
二人が無罪になったというニュースは、大きく報道された事件だった為、よく放送されていましたが、娘に性暴力を働いた事実はあまり注目されませんでした。
また彼の行いから怪しいと思った人も少なくなく、全く火災と無関係かというと疑問が今だに残るのも事実です。
疑問どころか個人的には、全く黒ではないかと思ってしまう程、不可解過ぎる事件です・・・
青木恵子の息子の想い
実の姉が焼死し放火を疑われた両親とも、引き裂かれた事件当時、わずか8歳だった息子の想いはどうだったのでしょうか。
約20年の間刑務所に拘束されていた母親の青木恵子は、2016年10月26日に釈放されています。
そして両親と共に燃え盛る自宅から脱出した息子(再会当時29歳)とやっと再会出来ます。
服役中も透明のアクリル板越しで会うことしか出来なかった息子は、母親としっかりと抱き合っていました。
翌日には親子揃って、めぐみさんの墓参りをした息子は何を想っていたのでしょう!
恐らく亡き姉の墓参りを、やっと母親と出来たことに感動していたのだと思います。
事件当時まだ8歳と幼かったとはいえ、姉を亡くした悲しみは今も続いていることを考えると、仮に火災だとしても今や分別の付く大人となった彼が幼なかった姉が焼死した事実。
その後発覚した、焼死直前まで母親が連れ込んだ内縁の夫、朴氏に性的暴行をされていた事実を、どう受け止めているのでしょう。
おわりに
結局のところ火災の原因が今一分からず、謎に包まれた事件だと言える大坂住吉区小6放火殺人事件の真相は今となっては冤罪となり出所してきた青木恵子と当時の内縁の夫朴氏のみぞ知る事件になってしまいました。
それに保険金を娘に掛けたことや父親の性暴力、この辺りが事件に全く関係がなかったかは今も謎です。ただ喜び合っている青木親子を見ると複雑な心境になります。とにかく間違いなく被害者だった青木めぐみちゃんのご冥福を祈るばかりです。
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