2018年6月9日、東海道新幹線のぞみ車内で
無差別殺傷事件が起こり、乗客をかばい自らが
被害者となった兵庫県の会社員梅田耕太郎さん。
梅田さんを突然失った家族の悲しみは大きく、
罪の重さを感じますが、正義を貫いた彼の行動は
栄光学園、東大大学院を学歴に持つ彼の経歴を
振り返ると更に無念を感じざる得ません。
38歳と若く将来を期待されていた梅田耕太郎さんの
家族と生い立ち、東大卒の彼が何故このような事件の
被害者にならなければいけなかったのか追ってみようと
思います。
梅田耕太郎さんと東海道新幹線殺傷事件の悲劇
東海道新幹線殺傷事件は、2018年6月9日午後
9時42分横浜駅発の東海新幹線「のぞみ265号」
内で小島一朗容疑者(22)が女性乗客になたで
切り付けた事件です。
梅田耕太郎(当時38歳)さんは横浜市での
2日間の研修を終え、と兵庫県尼崎市の自宅に
戻るため、犯人の座る席の2列後ろに座っていました。
騒ぎに気づき加害者を背後から抑え込み
女性を救出します。
そして梅田さんは刃物をもつ小島容疑者と
もみ合いになりながら、もう一人の女性客を
後方へ避難させましたが、馬乗りになってきた
犯人に切り付けられ残念ながら命を落として
しまいました。
梅田さんは失血死で、胸や肩など約60か所を
なたで刺された傷があったという凄惨な事件でした。
逃げる乗客たちの流れに逆らい、事件を阻止
しようと走った一人の若者の悲劇の死は人々の
心を大きく揺さぶるものとなりました。
梅田耕太郎さんと家族と生い立ち
悲惨な事件の被害者となってしまった
梅田耕太郎さんは神奈川県横浜市で育ち、
地元では秀才で社交的、正義感の強い明るい子で
評判だったそうです。
梅田さんは梅林小学校を卒業し、神奈川県の
私立栄光学園に入学しました。
地元では『梅林小、始まって以来の秀才』
と評される程の子供時代を過ごし、それプラス
人間性も両親の教育方針が生きていたのか
正義感の強い子供さんだったとか。
同じ教室でイジメなど仲間外れのような事が
あっても彼は率先して
「そうゆうのやめようよ」と注意できるタイプ
だったとか…
勉学優秀に加え高校ではバレーボール部の副
キャプテンを務め、その傍らロックバンドも組み
ベースを担当するなどムードメーカーで熱心な
人柄だったそうです。
栄光学園は神奈川・鎌倉にあるキリスト教系の
名門私立中高一貫校です。
梅田さんの家族はクリスチャンだったといい、学校で
合言葉のように使う『men for others(他者のために)』
というキリスト教の教えが身に付いていたそうで、他者に
つくすことは日常だったといえます。
梅田さんの父親は日本経済新聞社の元取締役で
東京本社広告局長まで務めた方で、母親は専業主婦。
姉も梅田さんと同じ東大出身と秀才で、それなのに
偉ぶった所の一切ない気さくな家庭だったそうです。
梅田さんは結婚して大手外資メーカーで働く
奥さんと2人暮らしで、事件当時は尼崎市の新築
マンションに住み、近所の子供たちにも優しかったと
言われており、誰からも好かれる立派な人でした。
梅田耕太郎さんは東大卒の超絶エリート
梅田耕太郎さんは東京大学の超絶エリートで、
東京大学大学院を卒業しており大変優秀で
あったことがわかります。
彼の進学した東京大学大学院新領域創成科
学研究科では修士課程を経て特別研究員と
なっています。
その特別研究員と言うのが学費を支払ってなる
研究員とは違い研究者としての将来を期待され
研究費を貰いながら学べる選りすぐりの学生
だったのです。
優秀なのは、その学歴から見ても一目瞭然ですが
その度合いは東大大学院の中でも群を抜いた存在
だったのです。
また梅田さんは、京セラ、外資系メーカーを経て
日本では港区に本社のある外資系化学メーカー
「BASFジャパン」に所属し、当時は大阪を拠点に
勤務されていたといました。
樹脂事業の開発や取引先との交渉をする営業
マネージャーとして人望も厚く、将来を期待
されている人材でもありました。
そんな梅田さんが偶然横浜の研修の帰路で新幹線に
乗り合わせ、事件に遭遇してしまったのは実に不運
としか言いようがなく、彼の未来を奪った容疑者の
罪を許すことはできません。
梅田耕太郎さんの人物像は文武両道
周囲の人々の話では、梅田耕太郎さんの人物像は
文武両道ということが貫かれていたようです。
梅田さんは栄光学園でもガリ勉ではなく、
バレーボール部に所属しバンドも組むなどし、
東京大学でも勉学の傍らテニスサークルにも
精力的に取り組んだそうです。
社会人になってからも、社会人テニスサークルに属し、
上級者のクラスでプレーする達人だったそうです。
うまいことを自慢することなくいつも謙虚で、
逃げずに立ち向かうプレースタイルだったと
言われています。
学校の成績や仕事ぶりも評価が高く一流であった
だけでなく、仲間に優しく他人思いで、自分を
ひけらかさず紳士的で謙虚で誰にも尊敬される
人柄であったことは間違いないでしょう。
東大大学院卒の絵に書いたようなエリート過ぎる
学歴も彼のテニスサークルでの仲間は今回の事件で
初めて知ったそうです。
それくらい吐出して優秀だったにも関わらず
ひけらかす事の一切ない好青年で悪い評判が
一つも出てこない人物像です。
テニスのアグレッシブなプレーのように、他人を
脅かす非条理は許されないという非凡な正義感を
もって生きてきた梅田さんの姿が浮かび、遭遇
してしまった事件をより悲壮に感じさせます。
自己の能力を高めることに謙虚に向かい、他者の
幸せのためにひたすら尽力するというこの世の中に
なくてはならない人を一瞬で失った悲劇を私たちは
決して忘れてはなりません。
小島一朗の生い立ち~両親も三行半父親と母親のコメントにドン引き
おわりに
東海道新幹線殺傷事件で、2人の女性の命を救い勇気ある行動の末命を失った梅田耕太郎さんは家族共にクリスチャンで、「他者のために」を身を持って実践してきた生い立ちで誰にも優しく頼りにされる素晴らしい人だったといえます。
梅田さんは、東大卒で勉学だけでなくスポーツやバンドなどにも打ち込む文武両道のかがみとも言われ、人一倍謙虚で強い正義感があったことがわかります。
他者のために全てを投げ打ち尽くした梅田耕太郎さんの無念の死は、世間に大変な感動を与えました。
勇気ある彼の姿をたたえながらも、再び梅田さんに会えない家族の悲しみはずっと癒えることはありません。それでも彼の助けた方々だけでなく、事件で梅田さんを知った全ての人が、彼の残した美しすぎるほど純粋な救済の精神を受け継ぎ、心に刻み生きていくことでしょう。
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