1995年に逮捕された埼玉愛犬家連続殺人事件
の主犯関根元と、その妻風間博子。
2人は既に死刑判決を受けていますが主犯の
関根元は死刑を待たず既に死去。
その事件の凄惨な内容から事件発覚後は関根元
のサイコパスな性格も話題となりました。
証拠隠滅の為関根元が行った異様な殺害遺棄が
原因となり、証拠なき殺人といわれ未解決部分も
多いとされるこの事件を起こした関根元の生い立ち
とは~
埼玉愛犬家連続殺人事件の犯人関根元の生い立ちや
昔からの虚言癖、婚姻7回の魔力についてお伝えします。
埼玉愛犬家連続殺人事件とは
フジテレビ「実録ドラマ3つの取調室~埼玉県愛犬家
連続殺人事件~」(10月4日午後8時より放送)の
オンエアで、1993年に埼玉県で愛犬家ら4人が残忍な
手口で殺害された埼玉県愛犬家連続殺人事件が再び
クローズアップされています。
1993年埼玉県で愛犬家ら男女4人が相次いで失踪し
その2年後ペットショップ経営をしている関根元と
その妻風間博子が逮捕されました。
共犯者の山崎永幸も逮捕され、2人に脅されて殺人を
手伝っていたといわれています。
トラブルの発生した顧客を犬の殺処分に使うとされる
硝酸ストリキニーネを用い殺害し、遺体を風呂場で
バラバラにしドラム缶で骨も焼却後、山林や川に流す
という徹底ぶりでした。
関根元は「ボディーを透明にする」として遺体を解剖し
遺棄、証拠を隠滅までその手口が残忍であったため、当時
大きく報道され、人々を震撼させました。
遺体解剖については、骨を粉々になるまで砕き所持品も
全て焼却しており、完璧なまでに物証がなかったので
捜査は難航しました。
遺体なき殺人で証拠に乏しく、証言にも食い違いが
生ずるなど謎の多い事件で、逮捕前から関根・風間
夫婦の犯行が疑われておりマスコミ報道は加熱します。
それでも、確たる遺体証拠が出なかったこの事件では
なかなか逮捕に至らず今も事件全貌が定かとはいえない
ミステリアスな犯罪で注目されています。
2人は2009年に死刑判決が確定していますが、関根元
死刑囚は獄中で病死し、風間死刑囚は判決確定後の現在も
殺人関与を否定。
現在も再審請求を続けており長男(前夫との子)と
面会や手紙で交流をしているといいます。
(実録ドラマでは長男のインタビューも紹介)
関根元の生い立ち
事件の主犯格とされる関根元の残忍極まり無い
事件の内容は当時から世間を驚愕させましたが
そんな関根元には、一体どんな生い立ちの背景が
あるのでしょう。
関根元は1942年埼玉県秩父市に生まれ、実家では
父親は下駄の製造や販売のお店を営んでいたといいます。
第二次世界大戦真っ只中に誕生し終戦後の日本で
幼少期を過ごした関根元ですが、時代の大きな変革期と
共に下駄も売れにくくなり経営はあまり好調とは、いえず
貧しい生活だったようです。
中学卒業後は高校へ行かずラーメン屋に就職し、そこで
同僚の女性と最初の結婚し子供3人をもうけています。
そして1975年頃から関根元は故郷でペットショップや
動物リース業を営んでいたといいます。
ところが、売った犬を盗み別の客に流したり
殺したりして新たな犬を売りつけると言った悪質な
商法で暴利を貪り虎やライオンなどの猛獣もいたことで
近隣住民からも避けられる存在でした。
顧客に対する脅しや、暴力団との交友・トラブルで
静岡県伊東市に一時期移りますが、1982年埼玉県
熊谷市でペットショップ「アフリカケンネル」を開業し
経営者となりました。
関根元はペットや猛獣の扱いに優れた天才的な
ブリーダーでシベリアンハスキーブームの仕掛け役
アラスカン・マラミュートの第一人者とうたわれるほどの
業界有名人でもあったそうです。
しかし店については、バブル崩壊後売上減少や
豪華な犬舎兼自宅建設で借金を重ねており経営難
だったといわれていました。
関根元は子供時代から虚言癖が凄かった
関根元とかかわった人物は一様にして、その弁の立つさま
から人間性に魅了されて関わった人が大半だと言われます。
妻の風間博子や殺害遺棄の遺体処理場として自宅を使用
されていた山崎永幸ら、殺害されたペットショップの男性
店員の母親らも、みな関根の多弁ぶりに魅了されてショップ
に通い関係を持っています。
そんな関根ですが、その多弁ぶりの根源は子共時代に
あるようです。
関根は子供時代から虚言癖が凄かったようで、「ホラ元」
と称されるほどの嘘つきだったといいます。
中学2年の時には周囲の注目惹きたさに2回から
飛び降りたこともあるそうです。
嘘をつくことで周囲から目立つ存在となることに
優越感を感じていたのでしょうか。
大人になってもその虚言癖は変わらず続いていた
ようでこの事件についての発言もかなりのものが
でているようです。
4人殺害し遺体を解剖するという残虐な殺人事件を
起こした関根夫婦ですが、その他にも3人の失踪は
真相解明に至っていません。
関根元は生前から山崎永幸らに
「30人の人間を殺したことがある」とか、
「殺人のオリンピックがあれば間違いなく自分が金メダルを取る」
など例のホラではといった言葉を連発しており、そうした
発言から山崎らも恫喝し恐怖を与えて自分の言いなりに
させていたようです。
その発言からも懺悔の念もかけらもなく殺人を自慢
とするような彼の異常な思考に視線が注がれました。
恐らく関根元の言うように、明らかになってないだけ
で数人、もしくは、それ以上の被害者がいたのは確実
なのかもしれません。
関根元の婚姻7回の不思議
とはいえ、ホラ吹きと言われた関根元の婚姻歴は
7回というのもかなり奇異で興味をひきます。
最初の結婚は19歳の時で、ラーメン屋で勤務していた
関根元はそこで一緒に働いていた同僚女性と結婚し、
子供ももうけながら浮気で離婚。
離婚後はその浮気相手と結婚します。
そしてマッサージ師や16歳の女性などとも交際し結婚。
この16歳女性は最初の女性との間に生まれた娘の
友達というから驚きです。
7回結婚して3回は復縁によるものだったといいますが、
それにしても多いですね。
そして婚姻7回の最後の相手として一緒になったのが
共犯者の風間博子だったのでした。
彼女も関根元が経営するペットショップ「アフリカケンネル」
の客で、結婚してそこで経理として働きショップの
オーナーとして力を持つようになりました。
風間博子は2回目の結婚で、実家が資産家、連れ子の息子も
いたといいますが、金銭管理能力に優れ関根元も一目置く
存在だったそうで、経営者としても良きパートナーと
なったようです。
関根元は人心掌握が得意だった
関根元はホラ吹きと言われつつも数々の人の
心を掴み夢中にさせる人心掌握が得意だったと
言えるのかもしれません。
彼のヤクザのような外見にもかかわらず、著名な
ブリーダーとしての知名度もあり彼の理論に惹かれて
訪れる顧客や関係者もあったといいます。
メディアやテレビの取材にも応じ、言葉巧みに
見せのPRを大々的に行うなどしており、心理作戦には
長けていたのかもしれません。
独特のユーモアと巧みな話術に惹きこまれ、彼に
学びたいとか知り合いになりたいという者もあったようで、
現に関根元に脅迫され事件に加担した共犯者山崎永幸も、
その1人だと自身が認めています。
ドッグショーで知り合った関根に彼の経営哲学を
学ぼうとしてアフリカケンネルに通い始めています。
最後の妻であり共犯者だった風間博子もその1人。
4人殺害発覚した4人目の被害者女性もペットショップ
で働く男性店員の母親でしたが関根の持論に惹かれて
魅了されたのが関根に取り込まれる原因となりました。
関根元は虚言癖はもちろん、自慢の言葉を操り罪の
ない人をだましたり脅すなどの誤った方向に走り事件を
引き起こしたことは間違いなく逃れることのできなかった
被害者の無念を感じます。
山崎永幸が見た関根元のサイコパスな一面
関根の自分を大きく見せる為の嘘や多弁ぶりに彼に
魅了されて妄信して関根に関わるようになった周囲の
人々ですが、そうした魅力的な一面を見せつつも関根は
平気でもう一つの顔であるサイコパスな顔もチラつかせて
います。
山崎永幸の著書でも明らかとされていましたが
埼玉愛犬家連続殺人事件は、経営難が原因となって
手に染めた殺人事件です。
でも殺害した後の関根が証拠隠滅の為山崎永幸の
自宅浴槽で遺体を細かく切り刻み肉と骨とを解体
する様の関根は鼻歌交じりで楽しい作業をしている
かの如く明るい雰囲気だったと言うのです。
4人目の被害者として明らかになったペットショップ
店員の母親女性に関しては薬物殺害した後、山崎永幸
の自宅浴槽で屍姦していた姿を山崎は見たそうです。
中々屍姦してから肉を切り刻むと言う光景は
サイコパス以外の何物でもないのではないでしょうか。
しかも鼻歌交じりに…
そうした証言の数々からも関根元は、やむなく殺害して
やむなく証拠隠滅に至った、と言うよりも、どこか
楽し気に人殺しをし、楽し気にその後の解体作業を嬉々
として行っていた、と考えるのも自然な気がします。
山崎永幸が3年の実刑の後ペンネーム志麻永幸の名で
関根元の埼玉愛犬家連続殺人事件について書いた著書
だそうです。
リアルな内容がかなり話題になった著書だと話題になった
そうです。
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関根元は死刑執行を待たず
埼玉愛犬家連続殺人事件の犯人として関根元と
風間博子は当然に死刑判決を受けましたが、関根元の
最期は意外なものとなり世間の関心を集めることになります。
関根元は死刑執行を待たずして、2017年3月に拘置所
病舎内で病死してしまったのです。
享年75歳だったといいますが、反省の様子は
最後までなかったそうです。
「俺は(遺体を)ミンチにしただけ。他にも加担したヤツがいる。」
とか「他にバレていない殺人がある。」
と豪語したり、食事や掃除をする拘置所の衛生夫に
「何か食べたいものはない?買ってあげるからさー。」
と軽口を叩いては脅すなどかなりの問題児だったとか。
(週刊新潮2017年4月6日)
最後の最後まで彼の虚言癖と自負は損なわれることなく、
やるだけやったと全うしたかのような人生でした。
関根元は2009年死刑囚となったもの元妻の風間博子が
再審請求しているので、共犯の関根も死刑執行されない
という状態だった中での突然の死でした。
何だか、このあっけない最後も被害者の惨い最後を
考えると何とも言えない気持ちにしかなりません。
そして今だ妻の風間博子が再審請求中の事実と
結果は一体どんな結論となるのでしょう。
おわりに
大半の戦中戦後生まれの人が貧困にあえいだ時代に関根元は誕生し、貧乏故に金に拘り虚言を繰り返し悪徳商法のような商売を繰り返した関根元。元々弁も経ちその筋では認められた才能がありつつ、人を騙したり陥れたりの人生の行きついた先は殺害と殺害遺棄で塀の中でその最後を迎えます。今だに塀の中にいる妻や、その被害者家族の気持ちを考えると何とも言えない気持ちになります。被害者のご冥福を祈りつつ人生の無常を感じる今、関根元のような人間を避ける手立てはあるのか、考えてしまう人物だといえるのかもしれませんね。
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