2018年鹿児島県日置市で、父親や祖母ら5人を
殺害したとして殺人などの罪で逮捕された
岩倉知広被告(41)。
12月11日に裁判員裁判が行われ彼に死刑判決が
出ましたが、その10秒後暴れ出し検察側に
飛びかかったことで注目を集めています。
岩倉知広被告については進学校卒の優等生の
生い立ちの他にも、以前から奇行の数々が
あったことが噂になっています。
岩倉知広被告の生い立ち、優等生の過去や
ひきこもりと奇行の周囲の評判について
お伝えします。
岩倉知広の鹿児島県日置市5人殺害事件
2018年、3月から4月にかけての1週間の短期間で、
鹿児島県日置市で父親や祖母ら親族4人を含む
男女5人を相次いで殺害したとして罪に問われた
無職、岩倉知広被告(41)。
2018年3月31日から4月1日にかけて自宅アパート
から徒歩10分の祖母と父親が暮らす実家で祖母の
久子さん89歳と父親の正知さん68歳を殺害。
実家から400メートル離れた山林空地に2人の遺体を
埋めて隠します。
その後、母親と弟と連絡が取れない事を不審に思った
叔父が仕事で県外だった為、嫁の孝子さん69歳に頼み
実家を見にいくように言い孝子さんが実姉の坂口訓子
さん72歳と久子さん宅に見に行き4月6日に絞殺されます。
妻の孝子さんと連絡が途絶えた事を不可解に思った
叔父は実家の近所に住む元同僚の後藤広幸47歳)さんに
頼み実家を見に行ってもらい、そこでも後藤広幸さんも
岩倉被告に絞殺されています。
この時、既に相当な違和感を感じていた叔父は
後藤さんに頼むのと同時に日置市警察署にも電話をし
「妻と連絡が取れない」との一報を入れ警察も後藤さんに
警察が到着するまで1人で行かないように、と言われていた
そうです。
でも、まさか一家が独りの甥っ子によって殺害されている
とは思っていなかったのでしょう。
そして、そんな事件に自らも巻き込まれると思わず
久子さん宅を覗いた他人の後藤広幸さんまで殺害
されているのですから…
そんなこんなで5人の大人を殺害した岩倉被告は
祖母久子さん(89)には
「両親の離婚への対応などに昔から不満があった」
といい、事件当日テレビを見に行ったところ
久子さんの小言に対し立腹し衝動的に彼女を殺害。
その様子を止めに入った父正知さん(68)も殺害し
その後、遺棄しています。
彼はその数日後、訪ねてきた親族女性や知人の
3人も殺害し逮捕されていました。
仕事をしないことなどを祖母の久子さんになじられ
カッとなり犯行に及んでいます。
今年12月11日に死刑判決を受けましたが、
「死刑に処する。」との主文の言い渡しを受けた
直後、岩倉被告が検察官の机越しに検察側に飛び
かかろうとして刑務官に取り押さえられました。
裁判はそのまま閉廷となりましたが、彼は親族を
名指しして
「許されんぞ。」
などと大声をあげ、5分以上にわたって制圧され、
遺族の「やめて」という叫び声で騒然とし全員外に
出される異例の形となりました。
裁判では岩倉被告の妄想性精神障害が指摘
されましたが、判決では「程度は軽微」と
判断が下り死刑を言い渡しており、弁護側が
即日控訴しています。
岩倉知広の生い立ち~医師の祖父と両親の離婚
岩倉知広被告は事件現場の祖母宅の家の近くで
幼少から両親と暮らし地元の小中学校を出ています。
岩倉知広被告の両親は鹿児島市内の喫茶店経営を
2人でしており、共働きで職場まで自宅のある
日置市から電車で約1時間かけて通っていた
といいます。
そのため幼い岩倉被告の面倒をみるのは傍に
住む祖母久子さんで、彼は大変大事に育てられた
おばあちゃんっ子だったようです。
ところが小学生の頃両親が離婚し、1人いた妹は
母親が引き取り、岩倉被告は父親の元で暮らすことに
なります。
彼は妹や母が出ていったことに不満を感じ、
祖母との関係も次第に悪くなっていきます。
岩倉被告の祖父は既に亡くなっていますが、医師
〈開業医〉だったといわれており裕福だったようです。
祖母久子さん自身もアパート経営をしており、事件
発生当時岩倉被告の住んでいた祖母宅そばのアパートも
彼女の与えたものであり、生活費も出してやるなど
生活に困ることはなかったようです。
岩倉被告は事件当時ニート状態で、就いた仕事も
長く続かず孫の将来を心配した久子さんがつい
小言を言ったことで口論となり、彼は顔などを
殴った後に首を絞め殺しています。
岩倉知広の高校は進学校卒業後
学生時代の岩倉被告は大人しく目立たない
ほうですが、頭が良く優等生だったといい、
生徒会の活動も参加し頑張っていたといいます。
ですが同級生によると当時からキレだすと
止められないタイプだったともいわれています。
鹿児島県日置市がある地元では知られた進学校
として知られる高校に進学したそうですから
自頭は良かったようです。
ただ、そんな進学校での高校生活も順風満帆とは
言えず、進学しますが、暴力事件を起こして中退
したとされ、その後鹿児島県霧島市の自衛隊に
一時期所属していた経験があるようです。
22歳で陸上自衛隊に入隊しながらも個人的な
理由で1年で退職していたそうです。
彼は18歳で両親の離婚を経験しており、自衛隊
除隊後は母親と妹と一緒に日置市伊集院町で数年
暮らしたようです。
元夫から子供を引き取る事となり家を出る時に
母親は元夫や姑に
「立派に育てます」と言い家を出たそうです。
ただそうは言ったものの、想うようには
いかなかったようで、同居するようになった
ものの頭に血が上ると見境なくなるタイプの
知広被告は母親にも手を出すようになります。
既に成人した知広被告が自宅でも暴れ手に負えなく
なり結局その後また父親が引き取る事に。
祖母の持つアパートで一人暮らしをして父親や
祖母が顔を見せては差し入れをしたりする生活が
続いていたようです。
そして、この頃から周囲の人が見ても明らかに
可笑しいと思われる奇行が始まります。
優等生で何の問題もなさそうな学生時代が、両親の
離婚以後少しづつ崩壊していったことがわかります。
岩倉知広の引き籠りと奇行の数々
高校中退後、何度か仕事については、やめる
状態で日置市内の祖母が経営するアパートに
一人暮らししており、ほぼニートであった
岩倉被告。
ほとんどの時間を自宅で過ごすひきこもり
生活をしており、友人もなかったそうです。
近所の人によると、彼は定職につかず、外で
素振りをしていたようですが、その素振りも
鉄棒や木材を使って「ブンブン」と音を鳴らして
一心不乱に素振りをしています。
近所の人が恐ろしく感じながらも、そんな岩倉知広
に挨拶しますが、当然返事も無い状態。
奇行は他にも重い石をもちあげるなどが近所で
目撃され、要注意人物とも言われていました。
一時期は祖母と同居もしたり、大好きな母親の
住むアパートで生活していましたがこの頃も、大声で
人を威嚇したり鉄の棒を振り回したりすることで
クレームが出ます。
結局人の少ない祖母の経営する古いアパートに
追いやられたということのようです。
周囲からも何か起こしそうな危険な人物として
見られるほど異常なまでの奇行は既に殺人の
前触れであったといえるでしょう。
岩倉知広の評判に精神異常
4人の身内と1人の合計5人もの殺人犯として
死刑判決が下った岩倉知広被告にはネット
でも色々な噂がとんでいます。
既に噂では事件の16年前辺りから何等かの精神異常を
患っていたと言われています。
高校中退や中退後の自衛隊を途中で辞めたのも
その病気が原因だとされています。
その病気が妄想被害が酷く、
「伯父や祖父からの悪質な嫌がらせがあった」とか、
周囲や母親にも、こうした幻覚や幻聴について
不安を口に出すようになっていたそうです。
「俺の悪口を言っている」
「誰かに監視されている」その他にも
「自分の嫌がらせを言わせた」とする被害妄想に
取りつかれ、
「水道水に劇薬を入れられ歯がボロボロになった等」
これらの行為を岩倉被告は叔父や祖母が手を回し
行う嫌がらせの一環だったと思い込んでいたと
言います。
こうした彼の主張に対し医師の精神鑑定もなされ、
軽度の「妄想性障害」があったことが判決の焦点
ともいわれていました。
こうした激しい思い込みから事件後の逮捕後の
発言でも父親意外の親族に対しては
「謝る気は一切ない」
と今だに言い切っているそうです。
岩倉被告が死刑判決に飛びかかったことに対しても、
“精神鑑定狙い”と冷ややかに受け止める反応も多く、
「普通の状態でない」ことに対し減刑にする
という現在の制度に対する不満が多く見えています。
“ありもしない精神障害を隠れ蓑にしてるだけで、
弁護側の主張には全くの価値も意味もない。”
“責任能力は十分ある。妥当な判決だ。”
彼の周囲は彼の人生を心配していたにも
かかわらず、それに耳を傾けることを嫌がり
怨恨へと向かっていったことは残念でなりません。
一切の減刑は不要とする厳しい意見が世間から
寄せられたのは当然でしょう。
おわりに
怨恨から親族ら5人を次々と殺害した岩倉知広の生い立ちは、意外にも進学校卒の優等生で、両親の離婚後は仕事を点々とし引きこもり状態で周囲に奇行をはたらく危ない人物の評判が立っていたといえます。
彼のカッとなりやすい性格や、事件前の暴力的な奇行の数々で精神障害ではという見方がでており、判決の行方を左右していましたが、世間では極刑を望む声が高く今回の死刑判決は当然という受け止め方がほとんどです。ただ尋常ではないこの殺人事件を今だに後悔の念がほぼ無いと言い切る岩倉被告には、やはりある種の異常性しか感じられませんが…
判決に対し飛びかかり、親族に罵声を浴びせた岩倉知広被告の懺悔の言葉がいつ聞かれるのか、今後のニュースが気になります。
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