浅野正の生い立ち~岐阜出身の元准教授の狂気と妻子が敵になった訳

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2020年にさいたま市の路上で妻(53=当時)を刺殺したとして殺人などの罪で起訴された、元文教大学准教授の浅野正被告(53)の裁判員裁判の判決公判が、6月22日さいたま地裁で開かれ、懲役7年(求刑懲役10年)を言い渡されました。

浅野正は優秀な犯罪心理学者としても知られていた人物で、妻殺害の狂気と妻子が敵になった訳について注目されています。

浅野正の岐阜出身の生い立ち、元准教授の狂気と妻子が敵になった訳についてお伝えします。

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浅野正の元文教大准教授の妻殺害事件

2020年年3月16日、文教大学元准教授の浅野正被告は、さいたま少年鑑別所に勤める別居中の妻浅野法代を官舎近くで待ち伏せし、自転車に乗り浦和方面に向かう妻を見つけると、自転車の後部を掴んで倒し、持っていた包丁で妻の胸を刺し殺害したとされています。

夕食の買い出しに出た妻を、バス停で待ちかまえていた浅野被告は、10日前に購入した刃渡り17センチの包丁を使い複数回妻の胸部を刺し、妻は病院に搬送されますが失血死しています。

逮捕当時は、事件の背景に夫婦間のトラブルがあったとみて捜査がなされているとの報道がありましたが、公判で浅野被告が事件前に「妄想性障害」を発症していたことが明らかにされ、妄想の影響で妻と家族に対して一方的な憎悪を抱いていたとされていました。

「殺したことは間違いありません。妻と次女は僕を自殺させようとしていました」 浅野被告は5月13日に開かれた初公判の罪状認否でこう述べています。

公判で弁護側は、被告が当時妄想性障害の圧倒的影響下にあり、心神喪失の状態だったとして無罪を主張しました。

6月22日浅野被告の裁判員裁判の判決公判が開かれ、懲役7年(求刑懲役10年)が言い渡されました。

浅野正の生い立ち~岐阜県での学歴

浅野正は、1968年6月25日に岐阜県で生まれ、父親は郵便局員、母親は専業主婦で、4歳上の兄に継ぐ次男でした。

母親によれば、正は優秀で手の掛からない子だったそうで、小学3年くらいから勉強に目覚め、学業も運動もよくできたといいます。

中学時代はバレーボールに打ち込むなどし、岐阜県かでも1~2を争う進学校の県立岐阜高校へ進学後は勉学に励み上京、一橋大学社会学部に現役で合格するという秀才でした。

母親は法廷で息子を「頑張り屋さん」と評しており、一橋大学1年時から、将来は大学の教壇に立ちたいと考えていた一方で、心理学にも興味を持ちます。

その後、横浜国立大学の修士に進学、教育学研究科に属し発達障害の子供やその親と接しながら、国家公務員一種試験をパス、1995年に法務省に入省しています。

浅野正は、岐阜で学生時代を過ごし上京、官僚として、少年鑑別所や刑務所で犯罪者と関わるようになり、同期である妻法代とは2年目の研修を一緒に受けたことがきっかけとなり、1998年に結婚しています。

長女も生まれ3人で仲良く過ごしていましたが、 2003年、「視野を広げたい、もっと勉強したい。大学の先生になりたい」と考えた浅野は、アメリカ・南イリノイ大学の大学院に留学し、異国で専門的に心理学を学習し充実した時を過ごしたといいます。

浅野正の生い立ちから経歴

浅野正は学生時代から優秀であり、大学を出て法務省勤務というエリート出身だったわけですが、さまざまな肩書きも持つ心理学者でした。

浅野 正は、日本の法務官僚、臨床心理士、心理学者。学位はMaster of Arts。元文教大学人間科学部准教授、公益社団法人埼玉犯罪被害者援助センター理事。 甲府少年鑑別所鑑別部門統括専門官、東京拘置所分類部統括矯正処遇官、千葉刑務所分類審議室統括矯正処遇官などを歴任した。 (ウィキペディア:引用)

次女が生まれた後、正は千葉刑務所に勤めながら、大学での働き口を探し始め、2007年に文教大学専任講師となりました。

その際に提出した書類は、法務技官だった妻の法代が添削したのだとか。埼玉県越谷市に建つ文教大学では心理検査の授業などを受け持ち、犯罪者心理を教えていたといいます。

2012年には三女も誕生し、2015年、浅野正は准教授に昇格しました。優秀で温和な優しい人といわれていたようで、

「学生と付き合う時に一番大切なことは、よく話を聞き、何を考えているのか理解することです。それに気を付けていれば問題はありません」というのが、彼の持論であったといいます。

3女の保育園の送迎も毎朝するなどし、共働きの妻と共に子育てもしていた浅野正がなぜ狂気の犯行に走ったかに注目が集まっています。

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浅野正元准教授の妻子が敵になった訳

犯罪心理学者の妻殺害ということで話題になっている浅野正元准教授の事件ですが、妻子が敵になった訳が明らかになってきました。

「ふたりには3人の娘がいる。被告はのち退職し、研究の道へ。事件当時は臨床心理学や犯罪心理学を専門とする准教授だった。ところが夫婦は次第に「生活態度や子育てへの姿勢などからお互いに不満を抱き、関係が悪化」(検察側冒頭陳述より)したという。 2019年春、妻の勤務先が変わったことにより、一家はさいたま市内の官舎に転居したが、同年9月、被告と次女だけが、神奈川県内に転居し、夫婦は別居状態となる。当時学生だった次女の通学に便利な場所だったことから決まった転居先だった。」(FRIDAY DIGITAL)

2019年4月、妻法代がさいたま少年鑑別所に転勤となり、3LDKの浦和の官舎に引っ越した際、

“正は長女に「お父さんの荷物が多すぎる」と文句を言われ、口論になった。正曰く、「それ以来、妻が僕に話しかけることは一切なくなり、こちらが声を掛けても『はい』『いいえ』くらいしか返ってこなくなりました。翌月、僕はお詫びの手紙を妻に書きましたが、まったく反応無しで、なぜ怒っているのか分からない状態でした」。 その後も複数回、正は妻に謝罪の手紙を書いた。しかし、相変わらず口をきいてもらえず、同年8月から離婚を考えるようになる。弁護士にも相談した。正は法廷で「謝る手紙を出し切りました」と話した。”(FRIDAY DIGITAL)

正は、引っ越しから妻が口をきいてくれないことに精神的苦痛を覚え、次女と一緒に住むもアルバイトに没頭する彼女に対してもストレスを感じるようになり、2019年精神科で「うつ状態」と診断され薬を処方されています。

“症状は好転せず「遅くとも2020年1月ごろには精神的不安やストレスにより『妻と次女が自分を追い込み、財産を奪おうとしている』と思い込むようになっていた」(検察側冒頭陳述より)という。 翌月、被告はひとりで埼玉県内に転居し、次女は妻の元に戻ったが、この頃から、妻への殺意を抱くようになる。包丁を購入するなど準備を重ね、3月、犯行に及んだ。” (弁護側冒頭陳述)(FRIDAY DIGITAL)

次女だけでなく職場も、他の家族も、彼の妄想には気づいておらず、正が通っていた精神科の医師も妄想性障害を見過し事件に発展したといわれています。

スマートフォンを忘れて大学に行き、帰宅すると自身の机の上にそれが置かれていることさえ次女の仕業ではないかと思ったという妄想の最中にあった浅野正は、妻も次女も自分を死に追いやろうとしていると思い込み、日々安心できる場所がなかったといえます。

浅野正は今も心神喪失なのか?

妄想で追い込まれ、妻や娘へ殺意を抱いた浅野正は、今も心神喪失なのか気になりますね。

「次女の証言を聞いて、全体的に、彼女の証言は、彼女に疑いがかからないように話しているのかなと、嘘をついているのかなと思いました。妻のことを庇って、本当じゃないことを言っているんではと。次女への怒りは今もあって、殺したい気持ちが今もある」と今回の裁判でも明確に発言していたと報道されています。

浅野正は、未だに明確な殺意を次女にも持っており、今もなお妄想性障害にあることが伝えられています。

事件の7ヶ月前の真夜中に作成されていた妻のスマホのメモが公開され、

「いつも襖を大きな音を立てて閉め、ぶつぶつと文句を言い『家事をしない』と私をさんざん責めた。娘の保育園の送りを私がやらないと怒り、私が家にいると『息が詰まる』と言った。出て行ける立場だったらいつだって出て行く……いつもあなたは『論文を書く時間がない』と言っては寝て、プールに行き、英会話を習い、やりたいことができている。私が住む官舎なのに、未だ、私は自分の部屋を持ったことがない……自分の思い通りにならないと一晩中文句を言う……」(証拠として読み上げられた妻の文章の一部) (中略)

読み上げられた妻のメモのことを問われ、被告は、こう述べていた。 「こんなものだったのかと。つまり僕に口をきいてくれない理由、あの程度、っていうと変ですが、ごく当たり前のことしか書いてない。もっと根深い恨みとかあって、口きいてくれないと思ってたので、正直びっくりした」 (同上)

浅野正はこのように答えており、妻が口をきいてくれなくなった理由もよく分からなかったのかもしれません。

判決で小池裁判長は「妄想性障害は犯行に大きく影響しているが、論理的思考力、抑制力は一定程度残されていた」として、心神喪失ではなく心神耗弱状態で、罪に問えると認定しました。

そして小池裁判長は最後にこう結んでいます。

「治療を受け、かつて愛情を感じていた被害者を殺してしまったことを考えることができるようになったとき、きっと苦しむことになると思いますが、刑に服して引き起こしたことを見つめ直していただけたらと思います」(日刊スポーツ:引用)

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おわりに

元文教大准教授で犯罪心理学者の浅野正は、優秀でエリート出身の官僚でしたが、ある時から妻が口をきいてくれなくなったのを境に精神的苦痛を覚えうつ状態になり、妻子が敵という妄想を抱くようになったようです。元々優秀な人物だった故のちょっとした夫婦の行き違いが強いストレスとなり精神崩壊へと導いてしまったのでしょうか、未だに実の我が子である次女への殺意を名言する辺りおよそ尋常ではないレベルである事は明確です。妄想性障害といわれる浅野正ですが刑に服す間に妻殺害の重みを実感できるようになるのを願いたいところです。


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