千葉県木更津市で業務上横領の事件発覚を恐れ自宅の遺体遺棄を警察に110番して、自ら逮捕された小川順也容疑者(37歳)。
近所住民も驚く小川順也容疑者の地元木更津での生い立ちを追うと、彼の近隣住民から明らかとなったのは、彼はヤングケアラーだった事実が発覚しています。
学生時代から親兄弟のヤングケアラーだった小川順也容疑者の生い立ちから人物評や、業務上横領や白骨遺体の同級生とされる人物との関係など想定外に壮絶な半生を追ってみようと思います。
小川順也の木更津白骨遺体事件
千葉県木更津市の自治会の会計を担当していた小川順也容疑者(37歳)の逮捕時は無職でしたが生活費に困窮していたらしい小川容疑者は自治会のお金を数十万使い込んだ事から事件の告発を決意します。
110番した小川順也容疑者は、いずれこの自治会費の使い込みで逮捕されれば、白骨遺棄に至った経緯もバレてしまうだろうと考えたようで、先に110番通報で遺体遺棄を告白します。
以前は職に就いていた次期もあったようですが逮捕時の令和5年3月末には無職でした。
容疑者の告発によって自宅庭を捜索すると29日に白骨化した青年男性の遺体が見つかっています。警察の調べによると白骨遺体の人物と「中学の同級生を殺した」「トラブルがあった」「知人が頻繁に寝泊まりに来ていて金銭トラブルになった」との事。
現時点では自治会費の横領と殺人、遺体遺棄の3つの容疑で併せて逮捕されています。
小川順也の横領と貧困生活
37歳で無職の状態だった小川順也容疑者は、過去には生活保護を受けて生活していた次期もあったようですが逮捕時は、生活保護の対象から外れてしまっていたようで、その為生活に困窮した末の自治会費の使い込みが今回の事件発覚のきっかけとなったようです。
横領で逮捕されれば、いずれ自宅庭に遺棄してある遺体も発覚するだろう。そう感じた小川順也容疑者は横領より先に遺体遺棄を110番にて告白しその後横領の事実も認めています。
ただ生活ぶりを見ると生活に困窮していたというのも納得の1人暮らしの自宅の庭は草が生え放題のボウボウで、敷地内に2つある家の1つは骨組みがむき出しの状態のほぼ崩壊状態でした。
近隣住民曰く、「むき出しになっている方が倉庫で、もう一つの建物に小川容疑者は住んでいたが玄関はゴミ屋敷状態で出入りは既に出来ない状態で縁側から出入りしていた。」
この10年くらいは1人暮らしをしていたのでは、と語られています。
物置とはいえ骨組みが出た状態の建物と、住まいにしていた住居は玄関から出入りが出来ない程ゴミ屋敷状態に陥っていた小川順也容疑者ですが、既に人間らしい生活が遅れていたとは言い難い生活を送っていた事が分かります。
見付かった白骨遺体は、複数の骨折跡と、頭部に強い衝撃を受けて死亡した事が死亡解剖で明らかとなっているようです。
推定年齢20代から40代の男性と分かっており、小川容疑者が語るようにほぼ中学の同級生で間違いないと見られているようです。
小川順也の生い立ち~ヤングケアラーの学生時代
事件発覚後、近隣住民の女性の証言で明らかになった小川順也容疑者の生い立ちが明らかになりました。
彼の祖父は農家をしていて小川容疑者も小学校の頃にはトラクターに器用に乗って農業を手伝ったりするなど、のびのびと育っていたと言います。
小川容疑者自身の小中学時代の同級生によると、小学生の頃は大人しくても、みんなと仲良くしていた。ただ当時から気は優しかったので人前に出るタイプではないが当時は友達も多かったとのこと。
父親は大工をしており、そんな父親に憧れて将来は大工になりたいと話していた次期もあったとか。
三世代で暮らしていた小川家でしたが、一見普通に見える家庭環境は少し複雑で彼の母親に軽度の障害が、小川容疑者の年子の妹には重度の障害があったといいます。
祖父や父親が亡くなった後、母と妹の2人の面倒を小川順也容疑者が見ていたヤングケアラーだった次期があったと言います。
小川家が暗転し始めたのは20年前にお爺さんが亡くなった頃、その頃から父親がアルコール依存症となり、その後、若くして亡くなっているようです。
小川容疑者の供述通り、15年ほど前に「知人男性を殺した」との事ですが、ちょうどそのころ母親と妹が施設に入所してその後は小川容疑者が1人暮らしをしていた事が分かっています。
ただ、三世代家族が暮らしていた次期は裕福だった次期もあったようですが、恐らく高校生時代には既にヤングケアラーだったようなので小川容疑者が幼少期の頃には裕福な次期もあったのかもしれません。
祖父や父親が亡くなり、その後母親と妹を施設に入所させた後は1人暮らしをしていた小川容疑者ですが夜勤などの勤務についていた次期を知っていた住民は今回の逮捕時に無職と報道されて驚いていたようです。
小川順也の生い立ち~中学の友人との異様な関係
中学に進学すると元々内向的だった性格が災いして、どちらかというとイジられキャラのような存在になった小川容疑者ですが、成長と共に自我が出る小学5~6年の頃には周囲から徐々に孤立していった彼に同時期転校してきた同級生Aとは徐々に仲良くなったと言います。
「トラブルがあった」と殺害原因を語った小川順也容疑者ですが、その知人男性こそ、友人の少なかった小川容疑者の唯一の友人Aだったようです。
その友人は小川容疑者と唯一交流のあった友人Aのようですが、一般家庭ではなく児童養護施設に暮らし、そこから学校に通っている少年だったようです。
ただ当時からその青年は評判が悪く、周囲の同級生らも距離を置く人物でしたが、小川容疑者のみがどこか共感する部分があったのか、もしかして脅されていたのか、当時から自宅に連れてくるなどの交流を持っていた事が分かっています。
不良ではないが、どちらかというとヤンチャなタイプだった友人Aと彼は中学時代から親分と子分のような関係に。
そして当時から小川容疑者がこの同級生Aにお金をたかれている事は同級生の間では有名だったと言います。
児童養護施設で育っていようと、周囲からの評判が良くない人物であろうと、小川容疑者にとって心通じる人物であれば問題はなかったのですが、どうやら小川容疑者にとっても良い友人ではなかったようです。
生前彼の祖父が生きていた時、祖父の口から不審な青年と小川容疑者の関係を話していたようです。
中学で知り合った2人は卒業後も交流があったようですが、青年が滞在する旅館の滞在費や食費などの生活費を小川容疑者が賄っていたと言います。
「順也が友達の旅館代とか衣食費で1000万円使ってしまった。」
中学卒業したばかりの未青年(子供)が生活拠点を旅館にしながら衣食費を友人に出させる。
どう考えても一般的な友人関係だとは思えません。もしかして小川容疑者が、その青年の境遇に同情心を持ってした行為だとしても1000万円もの大金を使い込むのは常軌をきした金額です。
中学卒業後、身よりの無かったAは木更津を出て街に働きに出るも、数年後木更津に戻り小川容疑者の家に一緒に住んでいるとの噂を聞いた同級生もいたらしくA本人から街に出てお金がかかるような事は小川容疑者がお金を出してくれている。と話していたようです。
ちなみに小川容疑者も受験はしたものの高校は卒業せず、働いていたのだとか。
その青年こそが今回の見つかった白骨遺体で施設出身の青年で同級生だと言われています。
不可解なのは何故15年も時が経過して誰も通報しなかったのか。
それこそ児童養護施設出身の青年には彼を探してくれる身寄りが居なかったため、行方不明届を出してくれる親族も知り合いも友人も青年にはいなかったからだったようです。
小川順也の生い立ち~人物評
小川順也容疑者の人物評です。
とても物静かで腰の低い子。自治会や地元消防団の活動にも参加する人の為に動ける子。今回の事件で警察が自宅にきているところを見て、事件に巻き込まれてしまったのだろうと思っていた。
あの子が人を殺すだなんて相当な理由があったんだと思います。家が傾くくらいのお金をつぎ込んでしまったのですし…(近隣住民Yahoo:引用)
このような証言からも家族や友人には決して恵まれたとは言えないまでも、本人は真面目で誠実な青年だった事が分かりますね。
おわりに
不遇な家庭環境に育った事やヤングケアラーだった事は過酷だが運命だと受け止めなければイケないのかなとも思えるのですが、そうした生い立ちが背景にありながらも真面目に懸命に生きている人物の足元を見て擦り寄り利用するような人間も残念ながらいるのが事実。
とは言え殺人を犯して良い理由にはならないし横領もして良い理由にはなりません。願わくば周囲に小川容疑者の事を庇って守ってくれる人物が1人でもいたならばと思えて仕方ありません。
親でなくても身内やたった1人の友人でもいたなら違った運命もあっただろうにと思えて仕方ない事件かなと思います。
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